高濃度澱粉の分解消失


実施先紹介(K県I市K工場)

本工場は、公営の芋加工工場で、唐芋加工つまり大学芋、芋あん、生きり芋を扱っている。廃水の種類は①生芋の剥皮洗浄水・芋の煮沸水及び冷却水・機械器具の洗浄水の高濃度廃水と②生芋の土砂、洗浄水・作業場床浄水の低濃度廃水である。

問題点及びバックヤード

大手エンジニアリングメーカーも処理が全くできずあきらめた。悪臭にも悩む。

  1. 不可能とされている生澱粉廃液の処理
  2. 高濃度煮沸廃液の処理
  3. 余剰汚泥の発生とその処理コスト
  4. 悪臭

※ポイント

この事例のポイントも、TOPIC9と同様に、澱粉質の分解消失にある。ベータ化(糊化)しないようにベータブロックし、生菌数の増殖をはかるのであり、従来の微生物処理ではこういった高濃度煮沸澱粉の分解消失は不可能とされていた。

成果

  1. 不可能とされている生澱粉廃液の分解消失
  2. 高濃度煮沸澱粉廃液の分解消失
  3. 汚泥・スラッジが不発生
  4. 悪臭の完全消失

一般水質分析データ

検査項目 高濃度排水
高濃度排水
処理水4月16日
処理水6月
BOD 36000 4900 3 5
COD

26000

4300
12
14
SS 29300 1300
< 5 24
T-N
453 39 2.3
1.4
T-P 90.9 4.29 3.2 3

その他の工業用水の浄化に関する記事はこちら → 工業用水の浄化